ITインフラの基礎#2 サーバとは何か
第2回は、インフラの心臓部である「サーバ」について解説していきます。
サーバとは
サーバとは、他のコンピューター(パソコンなど)からの要求を受けて、処理結果や情報を返す仕事をするコンピューターのことを指します。
このような、仕組みをサーバクライアントシステム(略して「クラサバ」)と言います。
サーバはパソコンよりも規模が大きく専門的な要求や指示に対して応えることができる点が特徴です。
サーバを使うことで、メールやWebページの閲覧を実現しています。
また、サーバは求められる要求や指示によって様々なサーバが存在します。
用途に応じて、データベース(DBサーバ)、ファイルサーバ、メールサーバ、Webサーバなどがあり、用途ごとにOSやアプリケーションなどのシステムを構築しています。
物理サーバ
パソコンもサーバもコンピューターの一種です。コンピューターは以下の5つの装置から成り立っています。
・演算
・制御
・記憶
・入力
・出力
物理サーバを構成する主な部品は、以下の通りです。
・CPU
・メモリー
・記憶装置(HDD)
そのほかにも様々な部品が集まって物理サーバは構成されています。
OS
OS(オペレーションシステム)は、コンピューターの基本的な制御を担当しています。基本ソフトウェアと呼ばれることもあります。
OS、ハードウェアとミドルウェアの間をつなぐ役割を担っています。
メモリやCPUを制御したり、ネットワークを管理したりと、多くのソフトウェアが共通して使う部分を効率よく管理、提供しています。
サーバで使われる代表的なOSは、「Windows Server」「Red Hat Enterprise Linux」「CentOS」「HP-UX」「AIX」などがあります。
その他にも、みなさんが持っているスマートフォンにも使われています。
・iOS
Appleが開発した。iPhoneやiPadで使われている。
Googleが開発したOS
ミドルウェア
ミドルウェアは、OSとアプリケーションの間に位置している、特定の機能に特化したソフトウェアです。
OSは汎用的な機能を担い、アプリケーションは業務の遂行に特化した機能を担いますが、必要な機能の中にはアプリケーションほど具体的ではなく、OSほど汎用的でないものもあります。それを担うのがミドルウェアです。
OSは汎用的な機能しかないため、OS単体でできることは決して多くありません。
そのため、ミドルウェアがあれば複雑な処理ができます。例えば、サーバやデータベースとのやり取りはミドルウェアが担います。
周辺装置
サーバには、サーバを補佐する周辺装置が複数あります。
今回は、その中で「ストレージ装置」「テープ装置」を紹介します。
ストレージ装置
ストレージ装置は、高性能なHDDを複数搭載した「データ保存に特化した装置」です。
データを失わないように耐障害性に優れ、サーバのHDDよりも安全にデータを保持することができます。また、高速な読み書きを実現するために多くのパーツがHDDの周辺を固めています。
さらにデータをHDD間でコピーするなど二重でバックアップを取得可能です。テープ装置と比べると高価な機器が多いです。
テープ装置
テープ装置は、ストレージ装置と同様に「データ保存に特化した装置」です。
HDDにデータを保存するストレージ装置とは違い、装置内のテープメディアへデータを保存します。
テープメディアは装置から取り出すことが可能です。そのためシステムから、離れた遠隔地へ保管することで、万が一の災害からデータを守ることもできます。